エアメールという言葉を聞く機会が少なくなってしまった昨今ですが、私の郵便ポストには、一ヵ月に一度、楽しみにしているエアメールの封書が届きます。それは、日本の父が家族や親せきに宛てて発行しているニュースレターが入った封筒です。
父は、平成12年の3月21日に、娘たちへの連絡のための「おたより」と銘打って、不慣れなパソコンを使ってニュースレターを印刷し始めました。
当初、一枚のレターサイズの紙の裏と表のみに印刷された娘たちへのおたよりのはずだったニュースレターが、そのうち、父の思い、実家の周辺の様子、実家の出来事、私の祖母の昔話、娘達やその家族の動向、各家の系図、親類縁者からの投稿、友人・知人からの投稿などの記事が掲載されるまでになりました。父は、パソコンが壊れると丁寧な手書きで書き綴って発行して送ってくれます。
平成23年12月、父はそれまで書き溜めていたニュースレターを、地元の印刷会社に依頼して一冊の分厚い本として製本し、亡き母に捧げる形でまとめ、夫と私にも進呈してくれました。父は、平成24年の6月13日に2巻目をまとめ、また翌年の6月には3冊目も刊行しました。
愛する妻を失った苦しみや悲しみを乗り越えて、日々、小さなことに見い出す感動を文章に託し、沢山の思いを分かち合ってくれる父の生き方はさり気なく素敵で、日々、私を支え続けてくれています。
私の郵便ポストに先日また、父が編集したばかりの224号、平成25年の11月15日発行のおたよりが届きました。
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