郵便局
テニスコート
別荘のプール
池のほとりの並木道-
開けはなされたゲートをくぐって
息を弾ませ上り切り
振り返ると
眼下に初夏の温泉街の風景が広がった
たゆたう緑をわたる風が
ほのかなバラの香りを運んでくれた
たったひとりで
てっぺんのベンチに腰かけて
顔を上げると
柔らかな6月の日差しは
閉じた瞼や紅潮した頬や肩まで垂らした髪の毛を
包んでくれた
そして
遠くのほうで
いつまでも
噴水を流れる水の音だけが聞こえていた
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