グラニー・スミスが大好きなバニーのピートのお話

 そろそろ8月も終わりに近づいたある朝のことでした。パパが「プールの脇の階段のそばに、また、小さな落し物があるんだよ。近所の猫のしわざかな。。。これで2日目だ。」と嘆きながらドアを開けて入ってきました。
 落し物を拾ってデッキの掃除をしてガレージの上の屋根裏部屋で急ぎの仕事を片付けていると、一階の寝室の方から「裏にバニーが来ているよ~。」というパパの声が聞こえてきました。「あ、そう~。」とだけ言って再び机に向かっていると、数分後再び「カメラはどこ~?バニーがまだいるよ~。」という声が聞こえました。逃げ足の速いバニーの姿をカメラに収めることができたのはこれまで2,3回だったので、期待せずにカメラを抱えて降りて行って寝室の窓から外を見てみると。。。

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 パパが見かけたという迷子のバニーが、まだ裏庭のフェンスの外にじっと座り込んでいるのが見えました。ベッドの脇のテーブルによいしょとよじ登って見ているうちに、バニーは大きなカシの木の根元の植木の陰に隠れてしまいました。ドアを開けて外に出て近づこうとすれば、きっと逃げられてしまうに違いないと思い、仕事部屋に戻ろうとすると、「ぼくが庭の椅子に座っていても、ずっとフェンスの中や外を行ったり来たりしているんだよ。お腹が空いているのかなあ。落し物はあのバニーのだったんだね。」とパパが言いました。

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 「どれどれ。」と言いながら、外へ出て、バニーに会いに行ってみると、そのバニーは、フェンスを出たり入ったり。急にかくれんぼを始めました。

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「ピートくん、みーつけた。。。!」

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 バニーのピートは、「つかまえられるならつかまえてみて~!へへ~ん。」という具合に左足をあげて、再びフェンスの外に出て行ってしまいました。

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 そして、裏庭の雑木林のカシの木の根元の草をむしゃむしゃ食べ始めました。

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 そして、くるっと方向を変えて、ピョンピョン跳んで行きました。

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 ピートは、フェンスの脇の草の上でまた止まりました。

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「なにか、おいしい食べ物はないかなあ。。。」くんくんくん、くんくんくん。

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 ピートは、くるっと方向を変えてフェンスの入り口のドアの下から庭の中に入ってきました。そして、ぴょんぴょん跳ねているうちに出口がわからなくなってしまいました。

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 体が大きすぎて柵の間から出られなってしまったバニーのピートは、フェンスの中で跳ねまわり始めました。「にんじんか何かバニーが気に入りそうな野菜はあるかな。」とパパが提案しました。「行ったり来たりしている間に雑木林のほうに逃げてしまうかもよ」と言いながらキッチンでセロリとりんごの「グラニー・スミス」を切って再び外へ出てみると、バニーのピートは、まだフェンスの中のパパの椅子の横で飛び跳ねています。

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 切ってきたりんごを向けると、ピートは、くんくんと鼻をうごかしました。

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 そして、ゆっくりと近づいてきました。

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 そして、ぱくっ。

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 そして、また、ぱくっ。

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 ぱくぱくぱくっ。

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 それからは、ぱくぱく、むしゃむしゃ。

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 ぱくぱく、むしゃむしゃ。ピートは、うれしそうに夢中で食事を始めました。

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 リンゴも気になる、セロリも気になる。むしゃむしゃむしゃ、むしゃむしゃむしゃ。どっちもおいしい、むしゃむしゃむしゃ。

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 リンゴとセロリをたらふく食べたピートは、よろこびいさんで庭中を飛び跳ねています。

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 こうして、バニーのピートは、裏庭のパパの椅子のそばでとんだり跳ねたりして思いっきり遊んだあと、満足げに、裏庭のそのまた裏の雑木林の向こうへと消えて行ってしまったのでしたとさ!

 お・し・まい!

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